内科

風邪（かぜ）は鼻や喉に感染する微生物によって引き起こされる病気です。ほとんどの場合、原因はウイルスで、喉の痛み、咳、声のかすれ、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、発熱などの症状があらわれます。他の原因としては、マイコプラズマ、クラミジアなどの細菌もあげられます。成人で1年に平均2～3回、小児ではそれ以上繰り返し風邪を引くと言われていますが、それは風邪の原因となるウイルスの種類が数百以上存在するためです。また、新しい型のウイルスが毎年のように現れています。一部のウイルス（インフルエンザ）を除いて、風邪ウイルスに対しては特効薬がなく、症状をやわらげることが主な治療となります。多くの場合は、1週間程度で自然治癒が期待出来ます。

インフルエンザウイルス

よくあらわれる症状として、頭痛・発熱・筋肉痛・関節痛などがあります。内服薬・吸入薬・点滴などの治療薬を使います。

RSウイルス

よくあらわれる症状として、鼻水や咳をはじめとする気管支症状があります。乳児に感染した場合、重症化する可能性があります。

ライノウイルス

風邪の原因として最も多いのがこのライノウイルスです。流行しやすい季節は春と秋です。

コロナウイルス

流行しやすい季節は冬ですが、1年のうち数回流行期がくることがあります。

パラインフルエンザウイルス

パラインフルエンザウイルスは、さまざまな風邪症状の原因となるウイルスのひとつです。

アデノウイルス

プール熱やはやり目（流行性角結膜炎）を引き起こすウイルスです。症状は目や喉にあらわれやすく、流行する季節は夏です。

コクサッキーウイルス

手足口病やヘルパンギーナを引き起こすウイルスです。流行する季節は夏です。

ヒトメタニューモウイルス

RSウイルスに似た、鼻水・咳などの気管支症状があらわれ、乳児に感染すると重症化する可能性があります。流行は3〜6月です。

溶連菌

大人から子どもまで感染し、「喉風邪」の症状が引き起こされます。
診断は、溶連菌迅速検査で行われます。
適切な治療がなされないことによる、繰り返しの再発を防ぐため、処方された抗生剤は最後まできちんと飲み切ってください。

細菌性肺炎

インフルエンザ菌、肺炎球菌、マイコプラズマなどが原因菌としてあげられます。
診断はレントゲン検査で行われ、推定される菌に合わせて治療薬を選択します。

マイコプラズマ肺炎

特徴は頑固な咳で、家族内感染が起こすこともあります。
長引く風邪の原因となっていることがあります。
診断は血液検査の他に迅速検査も行うことができますが、感度はあまりよくありません。

マイコプラズマ肺炎

百日咳

咳が長引くことが特徴であり、百日続く咳ということで百日咳と言われています。
症状の悪化を防ぐためには、感染後はできるだけ早く治療することが重要です。
診断は血液検査で行われます。

副鼻腔炎

風邪症状に続く頭痛や発熱、副鼻腔叩打痛（頬や眉間を叩く痛み）があらわれます。
治療法は時期（急性か慢性か）や原因（好中球性か好酸球性か）によって異なります。